ラウ・ケクフアット監督のドキュメンタリー 「島から島へ」(2024年、5時間の大作です)を京都で上映します。

日時:2025年7月6日(日)13:15~

場所:キャンパスプラザ京都第2講義室

主催:京都大学駒込武研究室

〇TimeTable  
12:45開場  
13:15~18:15映画上映(途中10分間休憩)  

18:30~19:30アフタートーク(通訳あり)  
廖克發(監督)×藍適齊(政治大学副教授/『由島至島』歴史顧問)×三澤真美恵(日本大学教授)×駒込武(京都大学教授)  
※映画上映・アフタートークの途中の出入り可能

〇参加申し込み方法

参加費は無料です。会場の定員にかぎりがございますので、Peatixサイトより事前の参加申し込みをお願いします) https://renshitaiwan0706.peatix.com

Zoom によるライブ配信はありませんが、アフタートークのみ、後日、自主講座「認識台湾 RenshiTaiwan」のYouTubeチャンネルで配信予定です。

〇『島から島へ』(由島至島 From Island to Island)作品紹介

監督;廖克發(LAU Kek-huat) 2024/台湾/291分/カラー/台湾華語、日本語、マレー語、インドネシア語、泉漳語、客家語、広東語、台湾語/日本語字幕

私たちが過去をどう記憶するかが私たちの現在を形づくる       

第二次世界大戦中、台湾は日本の統治下にあった。この作品は、台湾およびアジア各地における戦争の「隠された記憶」を明らかにすることを目的として、日本による植民地支配下で生活していた台湾の兵士や民間人、そして東南アジアに暮らしていた人々の経験を描き出す。  物語は、息子が父親に日本軍によるマレーシアでの華人虐殺について問いかける場面から始まる。マレーシア出身の監督が東南アジア各国の“島から島へ”と撮影を重ね、世代を超えた記憶と、オーラル・ヒストリー、家族の手紙、日記、映像といった記録資料を通して、台湾籍日本兵として従軍した人々、日本軍により虐殺された人々、日本軍「慰安婦」とされた人々をめぐる歴史的悲劇が人々の日常生活に与えた深い傷痕を浮き彫りにする。  監督が虐殺に関与した元台湾籍日本兵に「当時、具体的にどう関わったのか」「どう見ていたのか」と肉薄する試みは、この作品がクロード・ランズマン監督の記念碑的な作品『SHOAHショア』(1985年)の流れを汲むものであることを物語る。

「たとえ誰の苦しみであれ、個々人の苦しみが認識されることを願っています」

LAU Kek-huat 廖克發 プロフィール

マレーシア生まれで台湾を拠点とする映画監督。デビュー作『Boluomi』(2019年)は、釜山国際映画祭のニューカレンツ部門にノミネートされ、金馬奨では最優秀新人監督賞にノミネートされた。ドキュメンタリー作品『Absent Without Leave』(2016年)および『The Tree Remembers』(2019年)は、いずれも現在もマレーシアで検閲の課題に直面している。